マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
正面階段から1階へと降りたのであろう。
エントランスから外へと走っていく姿が、私がいる2階ホワイエの一面ガラス張りの場所から見て取れた。

何コレ。何コレ。何コレ!!

いかん。口元がにやけるのが押さえられない。
人の不幸は蜜の味とは、よくいったものだ。
こういう揉め事は堪らない。
これでご飯が三杯食べられそうな位だ。

あ。携帯!
勿論、動画に押さえる。

自分の鬼畜さをどうかと思いながらも、やることはきちんとやった。


やだなー。痴情のもつれってやつか。
ふーん。マエストロもやることはやってんだ。
隅におけねーなーオイ。

シモーヌさんが前に言ってたな。
食事する相手なら困らない位居るとか何とか。

分かんないけど、不実な態度でもとったとか、
他の女性にも良い態度をとるのが我慢出来なかったとか?

それにしても、相手の女性には見覚えがある様な気がする。
どっかで会ってる?
うーん。

すらりとした体型で、パンツスタイルがよく似合って。

………あれ?!

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