マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
…良い方にとらえようか。
世話の焼ける子ほど可愛いっていうしね。


ただ問題は、奏ちゃんはお母さんじゃないし、
僕は三十路の良いトシした大人だという事だ。

ぐぬぬ。


ありがたいが、情けない…。
奏ちゃんにとっては、マネージャーとか秘書を
していると言うよりも、幼稚園や小学生の引率者なんだろうな…。

頑張ろ、もうちょっと。人として…。




で。出発当日となりました。
決意も虚しく手続き等、やっぱり奏ちゃんにおんぶに抱っこの状態デシタ。


ところが、仕事での海外は初めてだからか、奏ちゃんの表情も何処と無く硬いものだった。

「奏ちゃんどうかした?」

「え?どうかしたって何がですか?」


既に機上の人となってから、何時間か経っているが、リラックス出来てない様子だ。
僕の言葉に浮かない顔で答える。
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