マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
「緊張してるのかな、って。そうでもないの
?」


「…あー。そうですね。実は叔父さ…、じゃな
かった。社長に発破をかけられたって言うか
…。」


それでちょっと、考え事してたかも、とゴニョゴニョとはっきりしない言い方をした。


「発破って。指揮を振るのは僕なのに?」

それで何で奏ちゃんが社長から気合いを入れら
れるんだ?


「えーと。海外で振るのなんて、それなりに
チャンスじゃないですか。もうこんな機会は
そうそうないつもりで、頑張れって。
梁瀬さんを売り込む営業マンのつもりで、っ
て。」

「はあ?そんな事言われたの?」

全くあの人も。


「売り込むって言われてもどんな事したら良
いのかな、って。」
< 69 / 288 >

この作品をシェア

pagetop