それは危険なラブミッション
◇◇◇
「ルイ! あれ見て!」
オリの向こうで自由自在に木を移り渡る手長猿に、思わず釘づけになる。
手の長さが半端ないのだ。
子供の頃以来の動物園。
ルイの希望通り百獣の王ライオンを見たあとは、ルイをあっちこっちと連れ回した私。
見知った動物なのにどれもが新鮮で、つい夢中になってはしゃいでしまう。
再び猛獣コーナーに戻ってくると、寄り添って木陰に座るトラのカップルを見つけた。
「あのトラたち、仲良さそうだよね。夫婦なのかな」
たまにお互いの身体を舐め合っては目を細めている。
微笑ましい光景を飽きずに見ていると、不意に視線を感じてルイを見上げた。
バッチリ目が合うと、不自然にそらす。
「……どうかしたの?」
「……いや」
そのまま前を凝視。
不自然にもほどがある。