それは危険なラブミッション
そこで初めて、自分の失言を思い知る。
岬さんが政略結婚だと言う前に、自分から言ってしまうとは……。
岬さんの好きなようにしゃべらせればいいものを、知っているがためについ口が出てしまった。
余計な一言に他ならない。
ルイを責められる立場じゃないということだ。
「同じホテル業界のご令嬢。その彼女と結婚すれば、うちは東城寺ホテルを抜いて日本トップに躍り出る」
「……そうなんですか」
ルイの言っていた通りの話だった。
やっぱり私とは遠い世界の話だと思わざるを得ない。
そして、少し可哀想だとも思ってしまう。
ルイも岬さんも、自分の感情抜きで結婚相手を選ぶことが当然のことのように考えている。
岬さんの相手の女性、鳥居さやかさんもそうなんだろうか……。
「結婚の話、少しは残念に思ってくれてる?」
「えっ?」
「いや、何でもない」