それは危険なラブミッション

何だろうと思っていると、岬さんは素早く運転席から降り立ち、助手席側に回ってわざわざドアを開けてくれたのだった。

岬さんは本当にフェミニストだ。
差し出された岬さんの手に、ぎこちなく手を伸ばす。
グイと引き上げられ助手席から降りると、フワリと岬さんの腕が私を包み込んだ。


「――み、岬さん!?」


それは、ほんの数秒の抱擁。


「ごめんね、驚いた? ちょっとした挨拶のつもり」


パッと離れた岬さんは、へへっと子供が笑うような表情を浮かべると、もう一度私の髪を撫でた。
思わず俯いてしまう。
ほんと、免疫がなさ過ぎだ。


「約束、いつにしようか」

「……約束?」

「動物園の代わりにどこか別のところへ連れ出すって」


――あぁ、あの約束。

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