遥か~新選組桜華伝~

三 刃の先の覚悟










あれから…沖田さんに屯所を案内してもらった。


「遥さん、こっちですよ」


沖田さんの後ろを続いて、廊下を歩いていく。


その一番奥の部屋の前で立ち止まった。


「狭い部屋で恐縮ですが…
個室はここしかないので、我慢してくださいね」


「いえ…置いてもらえるだけでありがたいです」


答えると沖田さんは微笑する。


「じゃあ中に入りましょうか」


沖田さんが襖に手をかけたとき。


「おいっ、左之助!もっとそっち行け!」


「てめーの方場所取ってんだろ!新八!」


ひそひそと言い合いしている声が聞こえてきて、沖田さんの手が止まる。


「てか新しく入隊する女医者がこの部屋に来るってのは間違いないんだよな?」


「あぁ。さっき副長が言ってた。
見た隊士の話によると、すっげー可愛いらしいぜ?」


「まじかー!うひょー!」


いつの間に…興奮した声はどんどん大きくなっている。

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