忘 恋
十一章  事故

翔君とルナさんが見えた。

走って、追い付くと
私は、翔君の手をとった

「勝手に連れていかないで下さい。
誘拐で警察に通報しますよ。」
「何、言ってるの?
    翔は、私の子よ。」
「確かに貴方が、産んだ子ですが、
あなたは、育児を放棄して
家を出ましたよね。
翔の母親は、戸籍上でも
今は、私です。」
「戸籍上?」
「はい、私は、留衣と結婚しました。」
「うそ、あの冷酷な留衣が再婚なんて
どうせ、あなたも捨てられるのよ。」
「あなたも政略結婚で
苦しんだかも知れませんが
留衣も傷ついたんです。
あなたも幸せになって下さい。
翔は、私が責任を持って
育てます。」
「何よ、知った風なこと言って。」
と、無理やり翔の手を引き
車道にでて、渡ろうとした

ルナは、興奮しているからか
車が目に入ってない。
翔は、私を見ていて、気づいてない。

私は、二人を押し飛ばした。

キィーッ ガシャン!
キャーッ‥‥‥

いた‥‥‥いっ
と、思った瞬間、真っ暗になった。

回りの人が、救急車を呼んで
くれたらしい·····

ルナは、その場に座り込み
震えていて·····
翔は、「ママ!!ママ!!」
と、雫に向かって叫んでいた。

園に着き
園長の話を聞いてるとき
救急車のサイレンが聞こえた。

芹香ちゃんも顔をあげた

すると
俺の携帯がなった‥‥
   救急隊員からだった

そのまま、翔も救急車に
乗せてもらうことにして

俺は、園長先生や芹香ちゃんに
病院名を告げて、病院へ向かった。

何度も、何度も祈りながら
「頼む、死なないでくれ‥‥
たのむ、俺を置いていかないでくれ」
と、願いつつ病院についた。
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