焦れ甘な恋が始まりました
 


「……社長、私は、」

「うん?」


私は……


「今……すごく、幸せです。こんな風に、VENUSのオープンに関わることができて……大好きな社長の、お役に立てて……幸せ」


「……え?」


「社長の、お陰なんです。社長が私は会社に必要な人間だと言ってくれたから……だから私は、こんな私でも自分に自信を持っていいのかなって……そう思って、行動することができて…………」


「……、」


「だから、私の方こそっ。VENUSに携わらせてくださって……素敵な仕事をくださって、本当に、ありがとうございました!」



深々と、下げた頭。

言ってしまった言葉に、なんとなく顔を上げるのが照れくさくて。


それでも、ゆっくりと頭を持ち上げれば視線の先の社長は――――



「、」



何故か私を見て、目を見開いて固まっていて、私までつい釣られて固まってしまった。


 
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