焦れ甘な恋が始まりました
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――――「それじゃあ、三次会希望の人は、駅前のカラオケ屋を押さえたんで―――」
司会進行兼幹事さんの提案に失礼のないように断りを入れ、一足先に二次会の会場だった部屋を出た私は、一人で式場内を歩いていた。
都心とは思えないほど綺麗に作り上げられた空間を、たった一人で歩いていると本当にどこか別の国に迷い込んだんじゃないかという妄想に駆られる。
……そういえば、チャペルも素敵だったなぁ。
重厚な木の扉と、聖歌隊の歌声、真紅のバージンロード。
その上を歩く純白のウエディングドレスを着た小出ちゃんは、本当にキラキラしてて、とても綺麗で……思わず見惚れた。
新郎新婦と、たくさんのゲストを囲むように装飾された、煌めくアンティークステンドグラスも本当に素敵で。
……もう一度だけ、見てみたいな。
この時間じゃあ、もう中に入れるわけもないし、結婚予定もない私が行ける場所ではないとは思ったのだけれど……
考えている内に足は自然とチャペルへと向かっていて、再び足を止めた時には窓から見えた夜空に綺麗な満月が浮かんでいた。