♡放課後みすてりあすいーつ!♡

「はぁ〜なんか気が抜けるうううぅ〜」

美色が空気が抜けた風船みたいに萎んでいく。

「綺鳴ぃ、こんなに家が豪華って聞いてないんだけど……」

「え?そら、言うてへんかったし。そないに豪華でもないやろ?安モンばっかりやし」

金銭感覚が狂ってるよ、あんた……

「ま、そないな事より、立ち話もなんやし上がって上がって」

「「お、お邪魔しまーす」」

緊張で縮こまりながら、私と美色は姫宮邸にお邪魔した。

玄関に置かれた靴も、壁にかかった絵も、全部高級そうで、驚きのため息が零れそう。

「とりあえずうちの部屋行こか。ついてき〜」

綺鳴の案内で、そのまま真っ赤なカーペットの上を歩く。




「到着〜!ここがうちの部屋。入ってや〜」

綺鳴が扉をかちゃりと開ける。

それより、綺鳴の部屋に着いたは良いんだけど……

「「遠いわ!!」」

「ほえ、そうかいな?」

ここに来るまで長い螺旋階段三回くらい上って、大きい曲がり角二回くらい曲がって……軽くアスレチックみたいだった。
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