僕は介護職になりました。
 僕はというと、中学校卒業し高校も決まっていたが、入学一週間前に父親が、家賃や入学費等全てを持って蒸発。

 働かざる得ない状況に陥った。ただし、そんな状況でも高校にいく術はあった。でも、当時の僕は周りの同級生達が親の金で高校行っているのに、なんで僕だけが働きながら高校行かなければいけないのか?と浅はかな考えを持ち、入学を辞退した。

 そこから3ヶ月間近所のスーパーでアルバイトをして、7月に飲食店へ就職した。

 調理見習い。朝9時から夜11時までほぼ立ちっぱなし。月に3~4日休み。給料9万5千円。

 当然、遊ぶ時間なんてほぼ無かった。同級生から遊びの誘いが来ても断る事が大半だった。ただ中学校を卒業して間もない僕にとっては9万5千円は信じられない程の高額だった。

 家に8万円を入れても1万5千円残った。遊ぶ時間が無かった為、1万5千円すら使い切らなかった。たまに友人と遊びに行ったときは、カラオケや飲食費を奢る事が多かった。

 それでもたまに友人と遊ぶのが楽しかった。楽しすぎて翌日の仕事が嫌で嫌で仕方なかった。我慢をして働いていたのは1年。丁度1年経つ6月末に勤めていた飲食店を退職した。

 最後の勤務が終わり、自転車で帰宅している時は、明日から職場に行かなくていい事が嬉しくたまらなかった。反動が強く、次の日から欲望のままに遊びまくった。

 そこからというもの、僕は仕事をしては辞めを繰り返し、仕事に対しては『如何にサボって給料をもらうか』『気に入らなければキレる、辞める』という、ご立派なポリシーを持ったスーパー駄目人間に成長していた。

 23歳あたりから借金をし始め、ギャンブルにも大はまり。女性関係にもだらしがなく、24歳の時に付き合っていた彼女を妊娠させてしまう。覚悟を決め相手の両親に結婚の許しをもらいに行くが借金だらけの僕と結婚をする事に当然大反対。

 無責任の僕は綺麗事ばかり並べるが、通じるはずもなく、かといって駆け落ちする勇気もなく中絶。彼女とも後に別れてしまう。その他にも色々と墓場までもっていかなきゃならない事がありました。

 まさに最悪要素フル装備の人間でした。

 
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