もう愛情を求めない
「さぁ、行ってらっしゃい」


なんて言われる。


まさかもう候補の人がそこにいるとは思わなかった。



もちろん私は昔のように、素直に里親候補に行くわけがない。



行ってらっしゃいと言われ、向かった先は玄関とは逆方向の先。



行きたくない気持ちが強くなっているのはもちろんのことだ。


もうあんな酷い目に遭うのは沢山だ。


ずっとここでチビ達の面倒を見ていた方がマシだ。



「お前はもう中学生になったんだ。

また前みたいなことをして、世話焼かせるんじゃない!」



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