14年目の永遠の誓い
翌朝、裕也さんと里実さんに付き添われ、一足先に、ハルは朝一番の電車で帰宅した。
心臓が悪いハルは、飛行機には乗れない。
移動は電車と新幹線。
それでも、裕也さんの治療のおかげか、熱も下がって、ハルは自分で歩けるまでに回復していた。
「ハル、気をつけて。明後日にはオレも帰るから」
「うん。……しっかり、楽しんでね。写真、いっぱい撮ってきてね?」
「ああ、任せて!」
ハルは昔から、遠足なんかでも欠席が多かった。
出られても、バスに酔って何かを見るどころではなく、一人ベンチで休むことも多い。
そんなハルの側についていたくて、いつだって、オレはハルに付いていたいと、養護の先生にゴネていた。
だけど遠足と言っても、課外授業。元気なオレが不参加なんて許してもらえるはずもなく、連戦連敗記録を更新し続けていた。
そんなある日、ハルはオレに自分のカメラを託した。
「写真撮ってきて。後で、どんなだったか教えて?」
って、そう言って。
オレをハルからすんなり離すためだろうかと思った。
正直、それもあると思う。
だけど、オレが撮った写真をハルがすごく喜んでくれるから、うそ偽りなしの「ありがとう」と満面の笑顔をくれるから、オレはその時から、ハルのカメラ係になった。
今朝もハルのカメラを受け取った。