腹黒王子に秘密を握られました
 
「これだけこっちに置いてあるって、特別ってこと?」

思い切りからかうつもりだな、ちくしょう。

「えっと、そうです……」

「ふーん。その特別って、俺がプレゼントしたから?」

真っ赤になりながら私がうなずくと、金子はフィギュアに顔をよせ、ちらりと意味深な流し目を送る。

「それとも、このキャラが俺に似てるから?」

甘く意地悪な声でそう問われ、一気に顔が熱くなった。

「ち、ちがうわボケェ! 調子のんな、この自意識過剰男がぁっ!!」

「はは、ほんとお前わかりやすい」

「本当に、キャラが好きだからで、金子さんは関係ないし……っ!」

「ふーん。枕元に置いて、抱きしめて寝たりしてんの?」

「な……っ!!」

「あー、してるんだ。妬けるなぁ」

「ちがっ、一回だけ……」

「一回だけ?」

なに口走ってるんだ私。
どんどん墓穴ほってる気がする。

もう顔が熱くて仕方なくて、腕で必死に顔を隠そうとしていると、金子の指が私の手首を捕まえ、ゆっくり腕を下ろされた。

「前に、風邪で熱が出て心細かったとき……」

「ん?」

「金子さんが来てくれたらいいのにって思ったら、寂しくて……気づいたらこのフィギュア抱きしめてて……」

情けないほど真っ赤な顔を見られたくなくて、うつむいたままでそう言うと、突然金子が「あーっ!」と大きな声を出した。

 
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