腹黒王子に秘密を握られました
その週の水曜日。
付き合ってから、はじめての休日は、金子の希望で私の部屋で会うことになった。
本棚にぎっしり詰まった漫画の単行本。テレビの棚の中には宝物のDVD ボックス。壁にはポスター。ベッドにはぬいぐるみやキャラクタークッション。パソコンの周りひしめき合うフィギュア。
そんなオタク感満載の部屋の中にいる、金子。
違和感、はんぱない。
「さすが。実家の部屋よりすげーな」
私の暮らす単身者用のワンルームのマンションは、どこもかしこもアニメグッズで埋め尽くされている。
「あちこち漁らないでくださいよ。私の宝物に勝手に触れたら死刑ですからね」
そう言って釘をさしてもお構い無しで、勝手に部屋の中を物色する金子。
「あ、これ」
嬉しそうに声を上げたかと思えば、ベッドのヘッドボードに置いてあるフィギュアをみつけてニヤニヤ笑う。
「ちゃんと大事にしてるんだ?」
前に金子がコンビニのくじで当ててくれたフィギュアだ。
他のフィギュアはパソコン周りに置いてあるのに、それだけベッドに置いてあるのを目ざとく見つけられてしまった。
くっそ、ぬかった。ちゃんと他のフィギュアと一緒に置いておけばよかった。