ワケあり恋愛事情⁉︎
「捕まえんかーーー!」


お爺様の声が響いたと同時に、急にエンジンが入ったようにして配置されていたSPが私たちめがけて走ってきた。


それでもわずかな隙を見つけてそこを全力で走っていく。


「はっ…はっ…郁斗、なんで…ここに…?」


「早乙女に全部聞いた」


「海未…⁉︎」


そういえば海未だけ知ってたんだっけ。


「え、まって…今日って全国大会に…」


「ああ、そんなもんボイコットしてきた」


「は、はぁ⁉︎」


いやだって、え?


全国大会だよ?


ボイコットってそんな勝手な…。


「そんなもん、また来年出れる。でも菜々保は……今日しかないだろ?」


ドキッ


ああ、なんて勝手で正直な心なんだろう。


そんなこと普通しちゃいけないのに……。


どうしよう、とてつもなく郁斗がかっこよく見える。


「くそっ…囲まれた」


「あ…」


いつのまにか私たちの周りはSPだらけで囲まれていて、逃げる道が無くなっていた。

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