運命の出会いって信じますか?
それは私の胸にもどんと響いた。

そうだよね。

柏木さんはお姉ちゃんの不倫の事を知っているのだから、部長と話をつけるくらい、実は迷う事はないのかもしれない。

「でもこれは私の問題で、柏木さんには関係ないわ。部長が私の相手を知らない方がいいんじゃないのかな。」

お姉ちゃんは肩を落として言う。

「お姉さん、何を言っているんですか。例え隠したまま解決しても、お姉さんはずっと部長の影におどおどしながら過ごさなくてはならなくなるんですよ。どこかで柏木さんと一緒の時に、鉢合わせをしてしまうかもしれない。それは例え会社を辞めても同じですよ。」

真美はお姉ちゃんを見た。

「お見合いの時にそこまで話してしまったんなら、もう柏木さんに隠し事をしてはダメですよ。うまく部長さんと別れられないのなら、その部長さんの言いなりになりながら、柏木さんと付き合う気ですか?」

お姉ちゃんを安心させるかのように、真美は微笑んだ。

「私が柏木さんなら、隠し事をされた段階で結婚を断ります。それは柏木さんを信頼していないって事ですから。」

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