運命の出会いって信じますか?
とても器用ではない自分がこんな所でも顔を出す。
しかもさっきの出来事が恥ずかしい。
「…何か俺、君を怒らせた?」
ちょっと驚いたような彼のその反応に、今度は私が驚く。
「どうして?」
私自身、彼にどんな答えをしてほしくてそう聞いたのかは分からなかった。
「何だか不機嫌そうだから。俺は君と話をしてみたいと思って待っていたんだけどな。さっき声を掛けたけど、無視して走り出しちゃったし。」
あまりにも素直な彼の答えに絶句する。
「どうして?」
私の口からは、また同じ言葉が出ていた。
「最終面接で一緒になって、同じ会社に入社して、研修でも隣の席になって、しかも赴任先が同じなんて、これはもう運命の出会いかもしれないよ。」
彼はいたずらっ子のような、ちょっと済ました顔つきで私を見る。
「ん?赴任先が同じ…?」