運命の出会いって信じますか?
「映画でも行こうか。」

生都くんは今にも立ち上がりそうだ。

英輔との初デートが遊園地だったと私は思い出す。

二人の雰囲気が、逆のイメージだ。

どちらかというと英輔が映画、この生都くんが遊園地の方が合う感じがする。

「了解。」

私も会計の伝票に手を伸ばしながら、立ち上がろうとした。

「ダメ。今日は俺が払う。」

私より一瞬早く伝票を取り上げた生都くんは既に立ち上がっていて私を見下ろした。

その体格の良さから、英輔より圧倒される。

「ありがとう。」

自然に言葉が出た。

何となく生都くんの男の意地みたいなものを感じたから。

お姉ちゃんの事で迷惑を掛けてしまったんだから、せめて今日だけは彼の意に沿う様に付き合ってあげよう。
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