運命の出会いって信じますか?
そう思えば、こんな生都くんの姿はいじらしい。
「野々村華さん、さあ、行くよ。」
自然に彼は私の手を取った。
一瞬私が見上げると、彼は少し赤くなって上を向く。
「あんまり顔を見ないでよ。」
ちょっとむくれた顔がやっぱり可愛い。
「そう言えばさ。」
彼は何となく話題を変えた。
「こないだ母親から一度家に寄るように言われたんだ。どうせ親父の愚痴でも聞かされるのかと思ったけど、一度行ってみようかな。」
ポツリと生都くんは言った。
「そうね。うちのお姉ちゃんと別れた事で、ご両親の関係も何か変化があったのかもしれないわね。」
私は思った事をそのまま口にした。