運命の出会いって信じますか?
ピタッと生都くんの足が止まった。

私の方へ身体の向きを変えて、私の顔をじっと見ている。

私も何も言えず、立ち止まったまま。

「もっと早く告白すれば良かった。」

照れくさそうに笑う生都くんは私の額にキスを落とした。

「無理よ。私と英輔は22歳の時に知り合ったのよ。かれこれ8年付き合っているんだから。歴史があるのよ。」

私は意地悪く笑う。

「でもしばらく会っていなかったんだろう。俺が配達している時には全く男の気配を感じなかったからな。」

なかなか鋭い事を言う生都くん。

「彼ね、2年間タイに赴任していたの。そしてもうじき戻って来るのよ。」

ゆっくりとうなずく生都くん。

「その間に野々村華さんを誘惑すれば良かった。」

はぁと息をついて、残念そうなその表情。

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