運命の出会いって信じますか?
「本当に?」

私は今思いきり感情を出してみたくなったのだ。

それには泣く事が一番のように感じたのだ。

生都くんはそれ以上何も言わずに、私の手を引っ張って行った。

そのまま席に着いても、生都くんは私から手を離そうとしなかった。

私も敢えて逆らわなかった。

「うっ…。」

そろそろ映画も中盤から後半のクライマックスに入って行くところ。

不覚にも早々に涙が目に溜まってきている私。

やばい、想像以上に泣けそうだ。

私は鼻をすすりながら、涙がこぼれるのをこらえる。

病の為に、自分の恋人に別れを告げるヒロイン。

喧嘩別れをした後、姿をくらませたヒロインに、恋人はやっぱり何かがおかしいとヒロインを探し出す。

だめだ…、先の展開が読めそうなのに、ことごとくそれは裏切られ、ますますのめり込んでいく私。
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