運命の出会いって信じますか?
「実は配達区域を来月から変えてもらえるように希望を出した。迷惑をかけたからちゃんと謝ろうと手紙を書いてポストに入れようとして来たんだけど…。
こんな所で鉢合わせをするとは思わなかった。」

「ううん、生都くんは何も悪くないよ。私だって生都くんの気持ちは嬉しかったから…。」

私はこんな時でも不器用で、思いついた言葉を羅列するだけだった。

「華?」

後ろから英輔が声を掛ける。

「英輔、あのね、昨日私が倒れた時にお姉ちゃんに連絡して、病院までついて来てくれたのは彼なの。」

一瞬不思議そうな表情をした英輔はすぐに笑顔になる。

「それはお世話になりました。」

そして英輔は生都くんに頭を下げた。

そんな紹介をされた生都くんはちょっと驚いたようだったけれど、彼もまた笑顔を見せた。

「じゃあ。」

生都くんは少しお名残り惜しそうに言った。
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