運命の出会いって信じますか?
新婚2年、世間でいうまだラブラブな状態だ。

キスされながら、私は一瞬真先の気配を感じる。

「真先、またやったな。」

私は英輔から離れると、ゴミ箱からすべてのゴミを出し得意そうに私達に笑う真先を捕まえようとした。

ゴン。

真先が持ち上げかけたゴミ箱が真先を抱き上げようとした私の額に当たった。

「痛い。」

私が出した大きな声に、真先はビクッとすると泣き始めた。

「あ~あ。」

呆れたように英輔がやって来て、まず真先を抱き上げた。

そして私の顔を覗きこむ。

「華、大丈夫か?おでこが赤くなっているぞ。」

英輔に抱っこされてぐずっている真先も私の顔がそばにある事に気が付いて、私に抱っこをせがむように手を伸ばす。

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