運命の出会いって信じますか?
英輔がきょろきょろしている。
英輔の声に私も真先を探す。
ゴン。
真先が泣き出した。
「あ~あ。」
真先は自分がテーブルの下に潜り込んだことを忘れたのか、思いきり立ち上がって、頭をテーブルの脚で打ったみたいだ。
二人でかがみこみ、テーブルの中を覗いた。
大きな声で泣いている真先。
もうこんな真先の様子は慣れっこになってしまっていて、英輔と私は顔を見合わす。
「結構大きな音がしたよね。」
「こんなに頭を打って、うちの真先は馬鹿にならないのか?」
英輔は複雑そうな表情をする。
「もう少し大きくなったら、自分で気を付けるようになるでしょ。」