運命の出会いって信じますか?
行動の人である英輔は何でもさっさと何事も決めてくる。
しかしそれはちゃんと先まで考えられていて、後になって私が納得する事も多い。
「真先も同世代の子達と遊ぶようになると、少しは落ち着くかもしれないぞ。」
確かに英輔のいう事は、的を得ているかもしれない。
「俺が早く帰れる日は俺も真先を迎えに行くし、当然家事も手伝う。」
「そうだね。」
まだまだどういう生活になっていくかは分からないけれど、ここで一歩進むことも大事かもしれない。
「ちょっと待って。私が英輔より遅く退社するなんて事もあるの?」
私は慌てて英輔を見る。
「華は仕事を途中で置いて帰れないだろう。結構期待されているみたいだから、仕事量も多いだろうな。」
そして英輔は真先に話しかける。
「真先のお母さんはこう見えて仕事熱心だからな。お前のお迎えも忘れるかもしれないぞ。」