運命の出会いって信じますか?
「また明日ね、真先くん。」

真先はぷいっと顔を正面に向けて、私の胸に顔をこすりつける。

「真先、バイバイは?」

でも真先は知らん顔。

私は木下さんに苦笑いをすると、木下さんは真先の反応を予測していたようにうなずく。

「ありがとうございました。」

横で英輔も苦笑いをしながらそう言った。

そして私達親子3人はそこを離れた。

「あれ?」

会社を出てすぐに私は声をだした。

「どうした?」

英輔が振り返る。

「寝ちゃったみたい。」

英輔は私を見た後、真先の顔を覗く。
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