運命の出会いって信じますか?

「明佳、ちょっと…。」

お姉ちゃんがそれを辞めさせようとする。

「陽、二人の顔を見てごらん。」

お兄さんの声。

二人とも一生懸命手でうどんを掴み、美味しそうに食べている。

「華は真先くんを怒らないの?」

お姉ちゃんは私を見た。

「真先は私の言う事なんて聞かないから。自分でやってみて気が済んだら、それで良いのかなってちょっと諦めている。」

「やっぱり妹の華の方が子供に対して大らかに接しているようね。」

お母さんが言う事に、横でお父さんが笑っている。

「結構陽は明佳に対してうるさいからね。」

お父さんの返しに、お母さんは笑う。

「陽は華と違って、変な所で真面目で融通が利かないからね。」
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