運命の出会いって信じますか?
テレビを見ていたお父さんが叫んだ。

「速報が出たぞ。名古屋の空港で飛行機が事故だって、おい、もしかして…。」

私はその場に力なくへたりこむ。

「…英輔…。」

「華、大丈夫?」

お姉ちゃんが手を貸してくれるが、自分の身体がいう事を聞いてくれない。

「とにかく正仁さんの連絡を待ちましょう…。」

お母さんも私のそばに来て、ぎゅっと手を握ってくれた。

何かの間違いだよね…。

お願い、英輔、すぐに連絡をして。

私は左手薬指の結婚指輪を見つめる。

そこへ大泣きした真先が走って来た。

今まで別室でお昼寝をしていたはずなのに。

そう言えば、昨朝英輔と離れる時に珍しく真先はぐずった。

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