運命の出会いって信じますか?
私は興奮して叫んだ。

「華、落ち着きなさい。英輔君が亡くなったのはもう変えられない事実なんだ。」

お父さんがお母さんと反対側に座って、私の肩に手を置いた。

それからが大変だった。

英輔の妻である私にはしなくてはならない事がたくさんあった。

しかし…。

会社に連絡し、英輔が亡くなった事、そして一週間の忌引休暇をもらう電話すら私は出来なかった。

英輔を岐阜のご両親と空港近くの病院に迎えに行き、岐阜で葬儀を終えた。

とても飛行機の事故に巻き込まれたとは思えないほど、英輔の顔はきれいだった。

ただ眠っているようで、英輔の顔を眺めている私には何の感情も出て来ない。

私はただただ真先を抱いて、うろうろしているだけ。

全て私の目に映る光景は、ドラマか映画を見ているような感覚だった。

いろいろな人が声を掛けてくれるが、何を言っているのか私の耳に入って来ない。
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