運命の出会いって信じますか?
「もう一度新生児室で赤ちゃんの顔を見て帰るわね。華も出産の後だもの、疲れているわよね。」

私のお母さんがそう言うと、みんながぞろぞろと病室を出て行った。

「あっ。私はまだ赤ちゃんの顔を見てない。」

私がそう叫ぶと、そこに残った生都くんは笑う。

「真先、弟は可愛かったな。」

生都くんが真先に笑いかける。

「ママ、赤ちゃん小さいよ。」

たどたどしい言い方だけど、真先は真先で興奮しているのが分かる。

「ずるいな。ママも赤ちゃんを見たいな。」

そう言いながら真先に手を差し伸べる。

生都くんが真先を抱き上げ、私のベッドに座らせた。

少し恥ずかしそうな真先の姿。

「真先、ママはしばらくここにお泊りするの。真先はちゃんとなーと家に帰ってお留守出来るかな?」

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