運命の出会いって信じますか?

「もっと野々村の事を知りたい。そう思うのは、ダメなのかな?」

何とも言えない優しいふわりとした彼の笑顔。

「気になってしょうがないんだ。野々村は俺の事どう思っているの?」

さっと風が二人を吹き抜けたような気がした。

「…今日一日時間をくれない?」

やっとそう言った私の表情を見て、また彼は笑った。

「楽しい一日にしよう。」

そう返事をした彼の気持ちの大きさに、私はホッとした。

駅から電車に乗る。

運よく1つだけ空いていた席に、彼は私に座るように言った。

「ありがとう、日下君。」

私の緊張はさっきの彼の笑顔によって、すっかり取り除かれていた。

私は座りながら、目の前に立った彼を見上げる。

真っ直ぐな視線のまま、窓の外を眺めている日下君。
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