恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「あ!」



そんなことよりふと思い立つ。



「今何時?」



スマホで確認すると、もう既に昼の一時。



「どうしよう! 間に合わなくなっちゃう!」



誰もいないのに考えていることを全て口に出しながら、慌ててクローゼットから着替えを出してバスルームへ向かった。



昨日出張へ行く前に晴希さんは『夕方には帰れる』って言っていた。


だから駅まで迎えに行こうと思っていた。


昨日の電話越しに聴こえてきた声に不安がないと言ったら嘘になる。


けれど、あたしは晴希さんを信じているし、そういうものに振り回されたくない。


そう思ったら、少しでも早く晴希さんの顔が見たくなってしまったんだ。
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