恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「今日、ロビーで石崎と話してるのを見かけて。鮎川、泣きそうになってただろ?」
「え……」
帰り際石崎さんに呼び止められたところを見られていたんだ。
てことは、もしかして朔と一緒にいるのを見られた?
いや、疚しいことは何もないから見られたなら見られたでいいんだけれど。
「俺、急いでたから声かけることもできなくて。大丈夫だったのか?」
きっと朔と一緒のところは見られていない。
見ていたら、きっと大丈夫じゃないって気づかれていたと思うから。
何も答えないあたしに、課長は言葉を続ける。
「和泉が石崎の教育係だってことは知ってるよな?」
「はい」
「え……」
帰り際石崎さんに呼び止められたところを見られていたんだ。
てことは、もしかして朔と一緒にいるのを見られた?
いや、疚しいことは何もないから見られたなら見られたでいいんだけれど。
「俺、急いでたから声かけることもできなくて。大丈夫だったのか?」
きっと朔と一緒のところは見られていない。
見ていたら、きっと大丈夫じゃないって気づかれていたと思うから。
何も答えないあたしに、課長は言葉を続ける。
「和泉が石崎の教育係だってことは知ってるよな?」
「はい」