恋の魔法と甘い罠Ⅱ
それでも朔に強引に引っ張られながら歩いていると、気がつけば居酒屋に着いていて。


店員さんに案内されたのはちゃんとした個室。


しかも朔はあたしの隣に座ってきた。



「ちょっ! 朔はあっち!」


「えー? いいじゃん、ここで」



そう言いながらメニューを手にとって早くも店員さんに注文している。


はやっ!


何でこんなに手際がいいの!?



そして早々にやって来た生ビールで乾杯をしてくる朔。



「そんな気分じゃないんだけど」



むうっと唇を尖らせながらそう言うと、朔は瞳を細めてふっと笑う。



「玲夢の気持ちもわかるけどさ、あれこれ考えたって見たものは取り消せねえだろ? だったら、少しの間だけでも忘れて楽しく飲もうぜ。な?」
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