恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「初めて?」


「うん。飲んで吐いたのは初めてだった」


「マジで?」


「うん。いつもは潰れると寝ちゃうから、自分でも吃驚しちゃった」



アルコールの代わりに置かれたウーロン茶を口に運ぶ。



「もしかして、体調わりぃの?」


「え? そんなことはないと思うけど」



会社の前で見てしまった光景のせいで心はずたずたに傷ついているけれど、体はとっても元気。


風邪も引いていないはずだし。



「……じゃあ、疲れてる?」


「ううん」


「寝不足?」


「ううん」


「てことは、相当参ってるってこと?」


「え?」


「心が病むと酔いやすいって言うし」


「……」



そうなの?
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