恋の魔法と甘い罠Ⅱ
お金をテーブルの上に置いてから立ち上がる。



「じゃあね」



そのまま背中を向けて個室を出た。


ほっと息をつくと、居酒屋を出てアパートへの道を歩き始めたけれど。


一人になると途端に、あたしの脳内は晴希さんと一緒にいるであろう石崎さんのことでいっぱいになる。


あの人が言っていたことが本当かどうかはわからない。


けれど、あの人が晴希さんのスマホから電話をかけてきたのは現実で。


どんな状況になれば晴希さんのスマホを使えるんだろうと考える。


そしたらどれだけ考えても最悪の事態しか思い浮かばなくて。


きりきりと胸が痛みだす。
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