恋の魔法と甘い罠Ⅱ
晴希さんに電話を掛けて確認すればいいのかもしれない。


でももしまたあの人が出たら?


そしたらあたし、もう立ち直れない気がする。


晴希さんのことは信じているけれど、信じられなくなってしまうのではないかと思ってしまう。


その場で足を止めると、バッグの中からスマホを取り出して画面を見つめる。


晴希さんからかけてきてくれればいいのに。


そしたらあたし、晴希さんのことを信じていられるのに。


けれど、それが音を立てることはなくて。


じわりじわりと瞳の奥が熱くなってくる。


それを振りきるようにその場に佇んだまま空を見上げると、満天の星空が広がっていた。



「……綺麗……」
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