恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「ちょっと待ちなさいよ!」



けれど、ほんわかと感じていた幸せな気持ちは、後ろから聞こえてきた声のせいで一気に下降していく。


振り向きたくないと心では思っていても、反射的に体が動いてしまって。


目を吊り上げながらあたしの方へ一直線にずかずかと歩いてきているのは、予想通り石崎さん。


この時間はいないんじゃなかったの?


もしかしてたまたま彼女がいるときに、あたしが来てしまったということなのだろうか。


だとしたら、自分の運の悪さに重い溜め息が出る。


それでも会ってしまったものはしょうがないから、とりあえず流しながら話を聞けばいいよね……なんて思いながら、彼女と向き合った。
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