恋の魔法と甘い罠Ⅱ
うどん屋さんを出て会社ビルに向かっていると、向こう側から見知った人が歩いてくるのが見えた。


それと同時に無意識に視線を下げてしまう。



「こんにちは」


「ああ、君は……」



けれど、まさか晴希さんに声をかけるなんて思わなくて、慌てて視線を上げる。



「さ、朔……」


「よ、久しぶり」


「……うん」


「琉生に聞いたよ」


「え?」


「おめでただって?」


「あ、うん」



朔は普通に話してくるけれど、隣に晴希さんがいると思うと気まずくてしょうがない。



「おめでとう」


「……ありがとう」


「二人で飲みに行ったときに気分悪くなったのはそのせい?」


「え」
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