恋の魔法と甘い罠Ⅱ
あとから聞いた話だけれど、あれは石崎さんが捻挫をしてしまったから仕方のなかったものだった。



「あのときって確か……」



もう三ヶ月も前の話だから、晴希さんは一生懸命思い出そうとしていて。



「他の女と寄り添ってたんだろ?」



晴希さんの言葉に続けるように、目の前でグラスを拭いている凪さんがぼそりと呟く。


それを聞いて大きく瞳を見開いた晴希さんは、晴希さんらしからぬ大きな声を出す。



「ちげーよ!」



今度は凪さんが瞳を見開く。



「玲夢ちゃん、言ってなかったの?」


「はい。捻挫した彼女を支えてあげてただけだったみたいだから」


「へぇ、そうだったんだ」


「はい」
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