Engage Blues
対峙する距離を測って、双方構えをとった。
「虎賀家流闘術、奥義【虎爪斬(こそうざん)ッ!!」
「凰上家流闘術、【鳳燐翔】ッ!!」
ドォォンッ!!
ぶつかり合う闘気に、壁に亀裂が入り、床板が吹き飛ぶように剥がれた。
「……美由紀、生きてる?」
土埃が収まる頃、崩れかけた床の上でのびてる幼馴染みがいた。
勝負は一瞬。
バトル漫画のような闘気の応酬なんかにはならない。
内で練られた闘気は人体から外に放出されると、拡散するという性質がある。
おそらく開祖なみのポテンシャルを受け継いでないせいだろう。もっと闘気を大量かつ複雑に練り込まないと、光線とか波動砲的な必殺技にはならない。
美由紀に怪我がないことを確認した途端、身体のあちこちがヒリヒリする。
見れば、手足などにいくつもの擦り傷ができていた。衝撃波で飛んできた木材や破片で切ったらしい。
血の滲む傷口を見ていたら、背後から手首を掴まれた。
「……動かないでください」
側には、子トラ兄弟が立っていた。
「何のつもり?」
「もちろん、お嬢の仇ッス」
さすがは忠義心に厚い双子だ。