私は、アナタ…になりたいです…。
(…だったら私も黙っておかなくちゃ…)


元から話す気はまるで無かった。田所さんの出生に関わる話は大事過ぎて、誰にでも気軽に出来るものではない。

そ…と胸にしまって、自分からは持ち出さないようにしようと決めた。

彼のことを考えて、聞かなかったことくらいにしておくのが丁度いいと思った。


亡くなったお母さんを通して、彼がどんな感情を私に抱いてるかなんて、思いも馳せずにその夜を過ごした。



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