強引上司とオタク女子
*

会社に到着してからは、仕事に没頭する。

今日はいつもの仕事内容。
企画担当さんから頼まれる書類清書や、備品の買い出しなんかをこなしていたら午前中はあっさり過ぎた。

そして、十二時五分前。
それまで沈黙を守っていた国島さんが私のデスクの脇に立つ。


「川野、昼飯でないか?」


一瞬周りがざわめいた。

なんなのだ。
朝の話聞いてなかったの? 馬鹿なの? この人。


「は? 結構です。コンビニ弁当あるんで」


ヨーグルトだけ買うのもなんなので、お弁当も買ってみたのだけれど、買っといてよかったーと思う。


「あっそ」


あっさりと引き下がってくれたのでホッとする。

昨日から何なんだろう。

口説いているような態度をとっているのは何かの遊びなのかな。
三次元の男の考えていることは分からん。


そしてお昼になり、大抵の人は食べに出てしまうので、十二時十分にもなれば社内は閑散とする。
私は会議スペースを陣取り、給湯室へ向かって鼻歌を歌いながらコーヒーを入れる。


「ふんふーん、ふん」


ミカゲのアニメ主題歌。ノリが良くて大好きな曲だ。
とノリノリになっているところで、耳元に息がかかった。


「俺のも入れて」

「ひゃっ、うわああ」

「お前の悲鳴色気ないなー」


後ろを見れば国島さん。
なんで? さっき外に出て行かなかったっけ。

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