強引上司とオタク女子


会社に到着してからは、仕事に没頭する。

今日はいつもの仕事内容。
企画担当さんから頼まれる書類清書や、備品の買い出しなんかをこなしていたら午前中はあっさり過ぎた。

そして、十二時五分前。
それまで沈黙を守っていた国島さんが私のデスクの脇に立つ。


「川野、昼飯でないか?」


一瞬周りがざわめいた。

なんなのだ。
朝の話聞いてなかったの? 馬鹿なの? この人。


「は? 結構です。コンビニ弁当あるんで」


ヨーグルトだけ買うのもなんなので、お弁当も買ってみたのだけれど、買っといてよかったーと思う。


「あっそ」


あっさりと引き下がってくれたのでホッとする。

昨日から何なんだろう。

口説いているような態度をとっているのは何かの遊びなのかな。
三次元の男の考えていることは分からん。


そしてお昼になり、大抵の人は食べに出てしまうので、十二時十分にもなれば社内は閑散とする。
私は会議スペースを陣取り、給湯室へ向かって鼻歌を歌いながらコーヒーを入れる。


「ふんふーん、ふん」


ミカゲのアニメ主題歌。ノリが良くて大好きな曲だ。
とノリノリになっているところで、耳元に息がかかった。


「俺のも入れて」

「ひゃっ、うわああ」

「お前の悲鳴色気ないなー」


後ろを見れば国島さん。
なんで? さっき外に出て行かなかったっけ。

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