柚と柊の秘密
今日は奇跡が起こった。
それは、坊主を免れたこと、ではない。
坊主を免れたことは、柚の努力の結果で。
必然的なことなのだ。
今日の奇跡、それは紛れもない逆転シュート。
あんなに苦手だったのに、いつの間にか大好きになっていた山形。
俺のことが嫌いなはずの山形と両想いになれたことだ。
「俺、柚になって良かった」
柚になったから、山形に近付けた。
その魅力を知ることが出来た。
「あたしも、あんたがカッコイイって初めて思った」
山形は、俺、つまり柊に話すように俺に告げる。
天使の山形ではない。
でも、こんな山形さえ愛しい。