その瞳をわたしに向けて
「……………お疲れ様です」
20時を回った暗い会社の地下駐車場で、自分の車に手を掛けていた松田の背後から、声を掛けた。
松田はビクリっと肩をふるわせ、声のした方を見る
「びっくりした…………何やってるんだお前、まだ帰ってなかったのか?」
そこにいた美月を見下ろす
「何か用か?」
一旦手を掛けた車のドアから、美月の正面に身体を向けた
「今日は、すみませんでした」
視線を落とし、小声で謝罪の言葉を発した美月
「………ああ、もう今日は収まったからいい。それよりもう遅いだろ、ずっと待ってたのか?」
「立花さん達まだ残ってて、すこし話をしてたから………」
そう言う美月に呆れて溜め息をつく松田。
そんな松田に美月は顔を上げて口を開いた。
「…………なんで、杉村常務に私が落ち込んでたら声を掛けてと、頼んだりしたんですか?」
「はぁっ?」
ムゥッと剥れた顔のまま松田を見上げる