その瞳をわたしに向けて

「俺は似てるのか? そのストーカーに」

運転席から少し距離を取るように、横向きで美月に話し掛ける

「…………背が高いくらいで、似てはないです………その人顔が猿系だったから生理的に受け付けなくって」


申し訳なさげにそう言って首を振る

「はっ、だからか…………お前、よく俺の顔睨んでたのってもしかして確認だったとか?」

「へっ……? 睨んでないです」

自覚なしかよ………睨んでたろ、始めから入社した時から毛嫌いされてると思うくらい

「……………」



ほんの少し沈黙した後、バンドルに肘を組んで視線をフロントガラスの外に向け、松田が口を開いた


「…………俺なぁ、中学高校と卓球部だったんだ」

「卓球部ですか…………?」

急に根拠ない話を始めた松田を美月は意味が分からず聞き返した

「そう、卓球部。でもこの身長だろ………営業先の初対面で必ず聞かれるんだ『何か運動やってたんですか?』って、適当にはいって答えるとバスケかバレーかって大概そう限定してくるんだよなぁ………」

「はぁ……」
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