その瞳をわたしに向けて
「…………人を自暴自棄の捌け口にしないでくれる?!セックスして気持ち押さえるなんて動物以下だから、あんたに尻尾振ってくる女と一緒にしないでよねっ!!!」


「…………っ」

二十代前半の6つも下の小娘にここまで言われて、何も言い返さないのかこの男は…………


項垂れて座り込んでいるその濡れた黒髪から、ポタポタとしずくが落ちて、既に床に溢れていた



「友達だって言ったの、松田さんじゃないですか………」

小さい溜め息をついて松田の前に膝をついた。
そして、暫くその背を丸めて座り込んでいる男の姿を見つめた


「………………」

濡れた髪の毛を少し掻き分け、美月は松田の頭を抱え込んだ


「泣いてくれないと、慰められません」

美月の肩にある松田の顔からフッと薄笑いがした




「泣くかよ…………」



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