その瞳をわたしに向けて
「あっいや………ごめん何でもない。じゃあ、えっああっ、うんそう駅前の方の『Days』(デェイズ)ね。7時までには行くから、今度は遅刻出来ないよ。ごめん、瑠璃ちゃんお願いね。」

携帯で話ながらぶつかった松田に「ゴメンナサイ」と指を縦にした。



話が終わったのか、携帯を耳から離して通り過ぎようとした松田のスーツの裾を引っ張った。

「えっちょっと、お会計は?」


「もう、払った。お前の鞄も持ってきた。」


そのまま駐車場の方へ向かう松田の手に持つ自分の鞄を見つけて、それに手を伸ばした。

「じゃあ払うよ。いくらだった?」

鞄を取り上げ、その場に足を止めて財布を探す

「いい、面倒くさい。今度奢って貰う、ってかお前電話長い。」

すぐ近くの駐車場で、自分の車のドアをPi………と遠隔操作で開ける


「そんなこと言って、私が奢ったことなんて一度だってないのに………」
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